子どもたちへMIEちゃんに聞いてみよう
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- 気持ち
先生が信用できない。
私は、中1女子です。
小学三年生の一学期までいじめられてました。
ものを取られたり、盗まれたり、隠されたり。
2年生に上がってからも続きました。
だから、担任の先生に相談しました。
そしたらいじめっ子をかばってたんです。それから先生を信用出来なくなって友達も、特定の人相手しか話せなかったり。ちょっとでもそのいじめっ子に似てる人を見つけると足がすくんだり逃げてしまったりするんです。ふつーにみんなと話したいのですがまたいじめられるのが怖くて特定の友達しか話せないです。どうしたらいいですか?
MIEちゃんより
メールを送ってくれてありがとう。
すごく長い間、ひとりで辛い思いを抱えてきたのですね。小学校でいじめられた体験の中で、我慢できなくて勇気を出して先生に相談したのに、自分を信じてもらえなかった時の気持ちを思うとやり切れない思いに私もなりました。
小学校の低学年で、ものを取られたり、盗まれたり、隠されたりして、すごく不安で嫌な思いをしながらもどうしていいかわからずに、我慢していたのではないかと思います。安心して学校へ行けない中で、勇気を出して先生に相談したにもかかわらず、先生がいじめた相手をかばった時のショックを思うと、先生を信用できない気持ちになったのは当然だと思います。自分の言ったことを信じてもらえなかったという不信感は、一度抱くとずっといつまでも残っていきます。
そして、いじめた子に似ている人を見つけると足がすくんだり逃げてしまうのも、過去のいじめられた経験がよみがえって、その時の辛かった気持ちや怖い思いを思い出すからでしょうか。
心に深く負った傷は時間がたったからといっても、なかなか癒せるものではありません。普段の生活では忘れているような気がしても、無意識に心の奥に閉じ込めているので、何かのきっかけで思いだすことがあります。思い出す度にその時の気持ちがリアルによみがえって、辛い気持ちになることがあります。起こった事実は消えるわけではありません。直接に相手にぶつけられたらいいと思いますが、それはなかなかできることではありません。私自身はほとんどできないでいるので、言わないでずっと抱えていることがたくさんあります。そんな気持ちを誰かに聴いてもらうと気持ちが軽くなったり、自分の考え方や捉え方が変わることがあるだろうと思っても言わないままです。それでも何かをきっかけに相手や状況のせいにしていたことや、自分の問題だと気づくこともあります。先生のことが信頼できないと思うなら無理に信頼しなくてもいいと思います。そのうちに信頼できる人に出会えるかもしれません。今は特定の話ができる友だちがいるあなたでOKなんです。
我慢してきた気持ちや不安に思うことを電話で話してみませんか。誰かに聴いてもらうことで気持ちが軽くなったり、身近な人に相談する勇気がもてるかもしれません。チャイルドライン(0120-99-7777)、こどもほっとダイヤル(0800-200-2555)は気持ちを聴いてくれるところです。そして、こどもほっとダイヤルは「助けて」が言える電話です。かける人の気持ちや意志を尊重して関係機関につなぐこともできます。また、電話で話しにくいときは、オンラインチャット相談もあります。いずれもチャイルドラインMIEのホームページに詳細が掲載されているので見て下さい。
【子どもの権利条約】
・子どもの権利条約第3条「子どもにもっともよいことを」
子どもの関係のあることを行うときには、子どもにもっともよいことは何かを第一に考えなければなりません。
・子どもの権利条約第12条「意見を表明する権利」「意見を聴かれる権利」
子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。
その意見は、子どもの発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。
・子どもの権利条約第13条「表現の自由」
子どもは、自由な方法で色々な情報や考えを伝える権利を持っています。ただし、ほかの人に迷惑をかけてはなりません。
・子どもの権利条約第16条(プライバシー・名誉は守られる)
子どもは、自分や家族、住んでいるところ、電話や手紙などのプライバシーが守られます。また、他人から誇りを傷つけられない権利をもっています。