MIEちゃんの手紙を見る

死の怖さ

過去の経験から、悪いニュースなどで生々しいイメージを感じ取ってしまい、頭痛や吐き気、めまいがして考え込んでしまいます。

正直、生きていると感じるほど、また、周りの幸せな状況を見るほど、つらいです。

また、この頃見た戦争のニュースで、死というものが怖くて仕方がありません。死ぬ時のことを一日に何回も繰り返しイメージするので、これまで楽しいと思っていたことが楽しい気がしなくて、泣き出したい気分になります。どうすればいいんでしょうか、

MIEちゃんより

戦争で建物が崩壊したり、そこで暮らす人々が傷つけられたり、亡くなったりするのを見聞きしない日はありません。人が人を傷付け合う戦争という理不尽な行為をニュースで見るにつけ、楽しいと思っていたことすら楽しい気がしなくて、泣き出したい気分になってしまうほど、あなたが傷ついていることが感じられます。そんな気持ちを話してくれてありがとう。

 

この世に生を受けたら、いつかは誰でも死にます。頭ではわかっていても、今日、突然に死んでしまうとは、私自身も考えていません。しかし、戦争とは、毎日、その恐怖に襲われることかもしれないと思うと、とても怖いです。自分の命が人によって奪われたり、奪ってしまうかもしれないという事実がそこにはあります。真実は、怖いものかもしれません。戦争はとても理不尽な行為です。命はたった一つしかない尊いものですから、それを奪う権利は誰にもありません。

 

自分の人生の終わり方は、誰にも分からないので、死を受け止めることは、難しいかもしれません。私にとっても死は、身近であり遠くでもあります。親の愛を感じられずにいたときは、友だちといて楽しそうに見えても心は孤独でした。孤独な気持ちを抱えていると誰かに気づいて欲しくて自暴自棄になったり、死ぬことを考えたりしたこともありました。

大切な身近な人の死にも何度か対面しました。一人一人に死との向き合い方、生き方がありました。一人の人が亡くなるということは、命が消えるというだけではなく、その背景には大切な人との関わりの中で生きてきた数々のドラマがあります。私自身も様々な感情に揺さぶられながら、見送ってきました。死を受け入れるのにかかった時間も様々ですが、たとえ亡くなったとしても、今も心に残る思い出や教えがあります。

 

メディアから流される情報は、たくさんの人に見てもらう為に編集や放送をしているのですが、あなたは、人が傷つくシーンを何度も見ることで不安になり、気分が悪くなります。それは、そういう光景を見たくないという気持ちの現れだと思います。そういう時は、メディアと一旦、距離を置いて自分の心を守ることが必要なのではと思います。そして、誰かと一緒に見たり、話したりすることで、相手との違いを通して、自分自身の考えや感情に気づくことがあります。そういった実感が伴う行動で、自分の身の丈やありのままの自分自身を知る事になり、また、メディアが何を伝えたいのかなど、物事を客観的に見る力がつくなど、自分自身の価値観が拡がる大切なことだと思います。

チャイルドライン(0120-99-7777)、こどもほっとダイヤル(0800-200-2555)はあなたの気持を聴いてくれるところです。また、オンライン相談もあります。

雑談や自分の思っている事など、何でも良いのです。つらい思いは、聴いて貰うだけで気持ちが軽くなります。嫌だと思ったら自分から切ることもできます。

 

子どもの権利条約第17条「適切な情報の入手」

子どもは、自分の成長に役立つ情報を手に入れることが出来ます。国は、マスメディア(本、新聞、テレビなど)が、子どものためになる情報から子どもを守らなければなりません。

 

子どもの権利条約第38条「戦争からの保護」

国は、15才にならない子どもを兵士として戦場に連れていってはなりません。また、戦争にまきこまれている子どもを守るために、できることはすべてしなければなりません。

 

子どもの権利条約39条「犠牲になった子どもを守る」

子どもがほうっておかれたり、むごいししうちを受けたり、戦争にまきこまれたりしたら、国はそういう子どもの心やからだの傷をなおし、社会にもどれるようになしなければなりません。