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中学生のセックス

自分は、中学生の男子ですけど、彼女とセックスをしていますけど、彼女はコンドームをすればやらせてくれます。

MIEちゃんより

あなたがくれたメールのタイトル「中学生のセックス」が、意味ありげで何か不安をいだいているようにも思えお返事することにしました。

 

正直に言うと、これは単に中学生で性行為をしていることを自慢しているのかとも思いました。なぜなら、高校生くらいの子どもから、性行為の経験がないことで周りの友達から、遅いとからかわれるので、早く体験したいという話を聞くこともあり、子どもたちの中で高校生の性行為は普通という風潮があるのではと感じていて、中学生で経験済みともなれば、みんなより先に行っているあなたは、おとなになった気分もあって、自慢したい気持ちになることもあるかなと思ったからです。(この風潮も性のあらゆる情報を垂れ流し状態で発信しているのは大人の責任でもあるのです)

 

一方、中学生としての性行為に、彼女との関係にこれでいいのだろうかと不安を感じているようにも思いました。中でも、彼女がコンドームをすればやらせてくれるというあなたの言葉に、自分は性行為をしたい、彼女もしたいというのが一致しているのだけれど、あなたの中に、本当にそれでいいのかな?というもやっとした疑問がわいているように思うのです。

 

相手の事がすごく好き。その人と親密になりたい、ひとつになりたいと思うのは、ごく自然な気持ちです。そして、素敵なことです。ふたりの気持ちが高まって性行為をするのに遅いとか早いとかいうものではないと思います。お互いが承知の上で、性行為をするもしないも、自分たち自身の責任です。いいとか悪いとか、人からジャッジされるものではないと思います。感じるのです。

 

あなたも彼女もコンドームさえ付けていれば妊娠しないと思っているようですが、つけ方や使い方の間違いやコンドームの質によっては妊娠する可能性があります。その避妊率はおよそ85%です。つまり、約15%は妊娠する可能性があるということです。

また、性感染症(淋病、クラミジア、性器ヘルペス、梅毒、尖圭コンジローマ、エイズなど)で移る病気もあるので、お互いに病気がない事を確認することも必要です。相手を大切に思い、責任を持つ気持ちは忘れないでほしいと思います。

 

女性は、基礎体温を計り生理や排卵日を知ることが大切で、避妊のためにはピルを服用する必要があります。男性としてのあなたは、妊娠するリスクはありませんが、子どもが生まれれば父親になります。中学生でも親として子どもを育てていく経済力や親になるという覚悟が必要です。知らん顔をして逃げて卑怯者になるのも、立ち向かって責任を持つのもあなた次第です。

厳しいことを言うようですが、あなたや彼女の親の問題ではなく、ふたりの問題です。

 

それならおろせばいいんじゃない?そう考える人もいるかもしれませんね。

 

人工妊娠中絶(※初期12週未満まで ※中期12週以降~21週目まで:妊娠12週以降は死産に関する届出によって、妊婦は死産届を提出する必要がある ※後期22週以降 法的に認められていない)は、人の命に関わることです。あなた自身に生きる権利があるように、胎児(子ども)にも生きる権利があります。大切な命は、あなたや彼女に育てる能力がない場合は、社会や大人に責任があります。社会的な仕組みとして特別養子縁組や里親制度があります。生まれてくる命や、あなたや彼女のこれからの人生を大きく左右することになります。

 

たとえ人工妊娠中絶を選んだとしても、お金もたくさん必要です。心や体も大きく傷つき、後遺症さえ残ることもある大きなリスクが彼女にのしかかります。

 

中学生でも、高校生でも、大学生になっても、いや大人になってさえ、答えのない難しい問題です。

私たちは生き物です。生き物だからこそ、生殖能力を持ち、子孫を残していくという絶対的な命題があります。また、私たちは人間です。人間だからこそ、生殖目的ではないコミュニケーション手段として性行為を行います。あなたにだけかけられた問題ではなく、私たちみんなに関わる問題です。一緒に考えていきましょう。

電話でも話せます。よかったら、こどもほっとダイヤル(0800-200-2555)やチャイルドライン(0120-99-7777)に掛けてみてください。メールでも大丈夫(子ども専用メール、MIEちゃんに聞いてみよう HPから送れます)です。

 

「子どもの権利条約」 一般原則

・生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)

すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。

・子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)

子どもに関することが行われる時は、「その子どもにとって最もよいこと」を第一に考えます。

 

自分を大切にする権利(子どもの権利条約 第6条)

すべての子どもは、生きる権利・育つ権利を持っています。人間は人から大切にされることを経て、自分を大切にすることができるようになります。そして自分を大切にできた分だけ人を大切にすることができるのです。何ができてもできなくても、ありのまま、そのままで命は存在価値を持っているのです。

 

適切な情報の入手(子どもの権利条約 第17条)

子どもは、自分の成長に役立つ多くの情報を手に入れることができます。国は、マスメディア(本・新聞・テレビなど)が、子どものためになる情報を多く提供するようにすすめ、子どもによくない情報から子どもを守らなければなりません。

 

健康・医療への権利(子どもの権利条約 第24条)

子どもは、健康でいられ、必要な医療や保健サービスを受ける権利をもっています。