子どもたちへMIEちゃんに聞いてみよう
MIEちゃんの手紙を見る
- いじめ
リスカ
今日、リスカをしてしまいました
私は小さい頃からオッドアイで虐められていて、私の姉が私をかばい死んでしまったこともあって「悪魔の子だ」と、親からも虐待を受けています
深く捜索はしないでいただけるとうれしいです
リスカをした、しちゃった、という後悔、そして生きているんだ、という安心、楽しさが交わりどうしたらいいのか分かりません
私はまだ中2だし、死ぬには早すぎるのかな?とかも思いましたが、それでもしにたい、という感情に毎日魘(うな)されています
夜は寝れないし
昼間だって過呼吸が起こることがあります
何度も屋上から飛び降りようとしましたが友達が止めて来ます
それでも私はしにたい、だからストレスにしかなりません
それに、友達はその子ひとりなので私が死んだらその子に悪いかな?という感情で死ねません
いっその事一気にみんなに嫌われれば楽なのかな?とかも考えてしまいます
愛されたいと願うのは罪なのでしょうか、死にたいと願うのはおかしいのでしょうか
綺麗事はいりません
我儘ですみません
MIEちゃんより
あなたのメールを読んで、私はオッドアイという言葉を知りました。左右の瞳の色が違うことを言うのですね。オッドアイはあなたの素敵な個性であるはずなのに、その個性を一番に認めてくれるはずの親からひどい仕打ちを受け、みんなと違うというだけで虐められ、どんなに辛く悲しかったことでしょう。
あなたが死なずに生きていてくれてよかったと心から思います。あなたを思いとどまらせてくれた友達がいてくれて、本当によかった。
あなたのメールを読んでから私の心の中には、リスカをせずにはいられないほど辛さを抱え、死にたいという感情にうなされながらも必死で生きようとしているあなたがいます。
私も子どもの頃虐待を受け、辛い状況から逃れるため、自分を閉じ感覚を鈍らせ、ぼんやりとした世界の中で生きてきました。私には自分を守るためにそうするしかありませんでした。
でもあなたは、絶望する気持ちや、意味を見いだせない空虚な毎日の中で、生きていることを実感しようともがいているように感じます。あなたの心の奥には、“生きたい”という強い意思があるのではないでしょうか。私にはあなたのその意思がまぶしいほどです。
あなたは本来、力強く生きることの出来る人なのだと思います。でも、そのエネルギーを“死にたい”という思いに向かわせるほど辛い状況の中で、ひとりで戦っているのですね。
あなたの心の奥には、強い怒りの感情があるようにも感じます。自分ではどうしようもできないことで、なぜ虐められ虐待されないといけないのか。納得できない理不尽な思いを抱え、それをどこにぶつけていいのかわからずに苦しんでいるのではないでしょうか。あなたはその怒りの感情に蓋をして、自分のせいだと自分を責めてしまっているのかもしれません。
でも、あなたは悪くありません。
あなたの心の中に沸き起こる、怒りや憎しみや悔しさや絶望などの感情は起こって当然の感情です。その感情たちを否定しないでください。
そしてあなたには、心の中に渦巻く感情を吐き出す場が必要なのだと思います。
チャイルドラインやチャットに辛い気持ちを吐き出しに来てください。助けて欲しい場合は、こどもほっとダイヤルに電話することもできます。あなたの話を聴きたいと思っている人たちが、ラインの向こうに待っています。
あなたは決してひとりではありません。
正直、すべての大人があなたを理解してくれるとは限りません。時にはがっかりする結果になってしまうこともあるかもしれません。でも、そんな人ばかりではないことを忘れないで欲しいのです。あなたの思いに心を寄せられる人との出会いがきっとあるはずです。
あなたには気持ちを聴いてもらう権利があります。
あなたの意見を自由に表明することのできる権利があります。
虐待する親や、虐めから逃げる権利もあります。
あなたには幸せに生きる権利があるのです。
あなたはその力のある人だと思います。