MIEちゃんの手紙を見る

気持ち

妹ばかり・・・

私は小4ですが、小1の妹ばかり可愛がられます。お母さんはあまりそんな事はしませんが、お父さんが酷いんです。

妹は私のことを蹴っても叩いても暴言を吐いても怒られないのに、私が我慢できなくなって、少し強めにいうと、父は私を殴ったんです。母に言っても信じてもらえません。家族の中のルールを決めていて、妹の順番なのに、妹がイヤというと、父はすぐ、「お姉ちゃんならしてあげろ」と言います。正直、うちでは「おねえちゃんなら」や、「妹なら」とかは言わないルールなのに、父は母が仕事に行っているときに隠れて言ってきます。私はこのことが信じられません。

父の意見に反対すると、殴られます。これって虐待ですか?

私は、すぐにイライラしちゃうんです。カルシウムをとってもダメです。同い年の子などなら、口喧嘩でも男子と殴り合いでもでも勝てるんですけど、年上の人に責め立てられると胸がギュッと締め付けられてとても痛くなるんです。

こんな事でも、ー死にたい、どうやったら死ねるの。誰か教えてーと思います。これってMIEちゃんならどう思いますか

助けて。

MIEちゃんより

お手紙ありがとう。

父の意見に反対すると殴られ、胸がギュッと締め付けられてとても痛くなるというあなたの言葉に、親からの虐待経験がある私は、その頃の気持ちがわき上がるのを感じます。月日がどれだけ経っても虐待は、深く心を傷つける行為なのだと思うと、あなたの父親に怒りがわいてきます。

 

家族で決めていた「お姉ちゃんなら」「妹なら」とは言わないルールがあるのに、そのルールを父親が無視していたら、それはもう家族のルールとは言えません。そんなルールがなくても、妹ばかりを可愛がり、あなたを殴ることは間違っています。親の暴力はこどもを支配する行為で、してはいけないことです。それなのに母親がそんな父親を正すどころか、あなたの話を信じてくれないのは、更にあなたを追い詰めていると思います。あなたのやるせない気持ちや悲しい、辛いという気持ちをお母さんは気づいていないのかも知れません。あなたがイライラして、カルシウムを飲んでも解決されないのは、両親に対してあなたが矛盾を感じていて、不信感がうまれてきているのに、そんな両親に対して、怒りや悲しみを出せず、心の中でくすぶっているからだと思います。

 

あなたは今、こんな事でも、「死にたい、どうやったら死ねるの。誰か教えて」と、考えてしまうくらい辛い気持ちになっています。「こんな事でも」と言う「でも」という言葉に、自分が悪いとか、こんな些細なことでとか思っているのではないかと感じています。あなたは何も悪くはありません。死にたい気持ちになることが起きているのですから、自分を悪く思わないで欲しいのです。

あなたが言うことを聞かないからと父親があなたを殴ることは身体的虐待です。また、妹だけをかわいがるような差別を何度も繰り返すと、差別を受けた方は、長期にわたり心が痛めつけられ、自分は価値がないと思い込み、生きる気力を奪います。それが、心理的虐待です。

どの場合も、悪いのは虐待をしている側の人です。虐待は、人の尊厳を奪う決してしてはいけない行為です。

 

両親は、あなたがそんな気持ちでいることを気づかずにいるかも知れません。私は、何より親に理解してもらいたいと思うのですが、身近にいるからこそ話しにくい、気持ちを伝えにくいことがあります。あなたには、あなたの気持ちや考えを伝え、十分に聴いてもらう権利があります。

あなたが虐待から守られるためには、親以外の大人に知らせる必要もあります。

ほっとダイヤルは、電話の他に8月からラインも始めました。あなたが、親や妹のことなど、どんなことでも話す事ができます。話すことで、考えや気持ちの整理や変化に繋がることがあり、そういう中で家族の関係性が変化することもあります。

また、親から離れたいと思うときは、安心で安全な場所であなたが守られるように一緒に考えるところです。

 

・子どもの権利条約第2条「差別の禁止」

すべての子どもは、みんな平等にこの条約にある権利をもっています。子どもは、国の違いや男か女か、どのようなことばを使うか、どんな宗教を信じているか、どんな意見をもっているか、心やからだに障害があるかないか、お金持ちであるかないか、などによって差別されません。

・子ども権利条約第12条「意見を表す権利」

子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子ども発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。

・子どもの権利条約第12条2「聴かれる権利」

この目的のため、子どもは国内法の手続規則と一致する方法で、自己に影響を与えるいかなる司法的および行政的手続きにおいても直接、または代理人もしくは適当な団体を通じて聴聞される機会をあたえられる。

・子ども権利条約19条「虐待・放任からの保護」

親(保護者)が子どもを育てている間、どんなかたちであれ、子どもが、暴力をふるわれたり、むごい扱いなどを受けたりすることがないように、国は子どもを守らなければなりません。