MIEちゃんの手紙を見る

家族

親が信じてくれない

私が家にいない間にママが私のスマホ、財布を細かくチェックしてきます。それで、財布にお金が1万円以上入っているとママが「このお金どうしたん?」ときいてくるので私は正直に「じいちゃんにもらった」と言うがママは全く信じてくれません。信じてくれないので高校に行かないで中学卒業したら働いて親との縁を切りたいと思っています。どう思いますか?

MIEちゃんより

メールありがとう。

あなたがいない間にあなたのスマホや財布の中をチェックし、また、財布の中のお金についても、あなたの言うことを信じて貰えないということがどれほどしんどいことなのかが、「高校に行かずに働き、親との縁をきりたい」という言葉に表れているように感じられました。毎日が窮屈でやりきれない思いや情けなく、腹立たしい気持ちが伝わってきます。また、そんな気持ちをこれまで伝えられずに我慢をし続けてきたのではありませんか。

子どもは親の所有物ではないのです。あなたはおかあさんとは別の人格です。何人(なにびと)もあなたの許可なしにあなたのものをみたり、触れたりすることは許されません。だからあなたのプライバシー保護の権利が侵されることに対して、怒りを感じるのは当然のことなのです。

たとえ信じてくれないと思っても、気持ちをぶつけてみてはどうでしょうか。自分で決め行動することに責任を持つためにもとても大切なことだと思います。

現実の社会は中学を卒業して働く者に厳しい世の中でもあるので、あなたの将来の可能性を思うと、高校で学ぶ事も意味があるのではと、私たちは思いました。

でも、同時に、あなたの選択を支持することしかできないとも思っています。それはあなたに将来起こるであろうことに、なにひとつ私たちは責任を持つことができないからです。

それでもあなたがどうしようもないのであれば、やり過ごすという方法もあります。

そうやって、さまざまな人と、自分なりに距離をとり、その結果を受け取っていくということは、自立していくということにつながります。

 

★子どもの権利条約一般原則 「子どもの最善の利益」(子どもにとって最もよいこと)

子どもに関することが行われる時は、「その子どもにとって最もよいこと」を第一に考えます。

★子どもの権利条約一般原則 「子どもの意見の尊重」(意見を表明し参加できること)

子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。

★子どもの権利条約16条

子どもにはプライバシー、名誉が保護される権利があることを定めています。

 

<三重県子ども条例>前文

子どもは、一人ひとりかけがえのない存在である。そして、子どもには生まれながらに豊かに育つための権利がある。それは、安心して生きること、虐待やいじめそしてあらゆる暴力や差別から守られること、自らの力を発揮して成長すること、そして、思いや意見が尊重されることである。子ども一人ひとりが人として大切にされ、豊かに育つことができるよう子どもの権利が守られなければならない。

全ての子どもには自ら育つ力と多くの可能性があり、子どもは自分が受け止められ、認められていると実感することで自己肯定感を高めることができる。また、子どもは、家庭や学校を始めとする地域社会での経験を通して、人との様々な関わりや多様な価値観に触れることで、人を思いやる心や自らの課題を乗り越える力を身に付けることができる。そして、次の世代を大切に育てることのできる大人へと育っていく。そのために、人と人とが強い絆で結ばれた地域社会を形成し、子ども一人ひとりが力を発揮して育つことができる社会へと向かうことが求められている。

私たちは、児童の権利に関する条約の理念にのっとり、子どもの権利が尊重される社会の実現を目指すこととする。そのため、私たちは相互に連携し、協働して、子どもが豊かに育つことができる地域社会づくりに取り組むことを決意し、この条例を制定する。

 

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