子どもたちへMIEちゃんに聞いてみよう
MIEちゃんの手紙を見る
- 気持ち
自分って何?
自分は誰なのかわからなくなってきました。
私は周りの人といるとき、その人自体に集中するのではなく、「この人には自分はこういう人なんだと思わせたい」とか「この人には私に対してこういう印象を持って欲しい」と考えながら接してしまうのです。人といるときに、自分の目に映る相手ではなくて、相手の目から映る自分しか見えない気がします。それを止めるには、とにかくありのままの自分を出して、自分はどう見られているかの緊張感を消すことだと思いますが、もはやありのままの自分は何なのかわからなくて、相手に集中するとはどういうことなのかがわかりません。どうすればいいでしょうか。
MIEちゃんより
メールを送ってくれてありがとう。
自分のことは自分だから分かるかというと、本当は一番難しいことかもしれませんね。あなたがそのことをずっと考えていて、自分の気持ちも見てきたことそのものがすごいなと感じました。
人にどう思われるのかを考えすぎて、ありのままの自分がわからなくなると正直に自分の気持ちを話してくれてありがとう。
私もずっと人からいい人、かっこいい人に見られたいと思ってきました。だから自分の中に「理想像」を作って自分を装ってきました。他人の評価が自分の価値だと思い、人の目に映る自分ばかりを気にしてきたのです。でも装って、いい所だけを見せていると思っていたのは自分だけで、周りの人からは、あなたのいい所も悪い所もすべて見えているんだよと言われました。そう言われても、はじめはそんなはずはない、隠しているのに見えるはずはないと真剣に思っていましたが、だんだんどうも見.えているらしいということがわかってきました。それと同じく「ありのままのあなたでいいよ」とも言われました。でもあなたと同じように、ありのままの自分って何なのかその時は全然わからなかったです。
私はいつもこうしなきゃとか、こうすべきと思うことをしてきたので、自分がどう感じているか、何をしたいのかがわからなくなっていました。人に言われたことはできるけど、自分からは何をどうしたいのか出てこず、こんな自分はダメだと思いました。自分で何かできることをしようと思い、今何を感じているのか、今何がしたいのかを自分に聞くようにしました。そして、いつもいつも自分に聞いているうちに、少しずつ自分の気持ちが分かるようになりました。いやだ、悲しい、つらい、さびしい、みじめ…今まで悪いと思って、感じないようにふたをしてきた気持ちがわきあがってきて、涙も出てきました。そうやって自分に素直になると、とても自由で楽になった気がします。
しょせん人と自分は違うのだから、自分の思い通りに他人が感じたり、見たりすることはできません。それよりも、自分の気持ちに正直になって自分を大切にできると、少しずつですが周りの人のことが見えてきて、人の気持ちもわかるようになってきたのだと思います。
あなたは、そんな自分自身の気持ちに気付いているので、すごいなぁと思います。自分を大切にするってどういう事か考えてみるのもいいのではと思います。
自分を大切にする権利(子どもの権利条約 第6条)
すべての子どもは、生きる権利・育つ権利をもっています。自分を大切にできた分だけ人を大切にすることができます。何ができてもできなくても、ありのまま、そのままで大丈夫なのです。
自由に自分の意見や気持ちを言う権利(子どもの権利条約 第12条)
意見表明権。子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、充分考慮されなければなりません。
表現の自由(子どもの権利条約第13条)
自由に表現していい権利。子どもは、自由な方法でいろいろな情報や考えを伝える権利、知る権利をもっています。
被害にあった子どもを守る(子どもの権利条約第39条)
自尊心を回復する権利。虐待、人間的でない扱い、戦争などの被害にあった子どもは、心やからだの傷をなおし、社会にもどれるように支援を受けることができます。
話したい場合は…
チャイルドラインMIE(0120-99-7777)
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